動植物に変身する病⁉︎『パンダ探偵社』|美しく切ないヒューマンドラマの傑作!

昨年末に発表された「このマンガがすごい!2020」 オトコ編で第9位に輝いた作品が、すごく良い…。

そそられるタイトル。爽やかなタッチ。絶賛の帯。

読んでみたら案の定、サイコーすぎる世界観で、思わず紹介したくなってしまいました。

 

『パンダ探偵社』澤江ポンプ(リイド社)

パンダ探偵社のサムネイル

  『パンダ探偵社』を見る

 

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それでは早速『パンダ探偵社』を見ていきましょう!

 

漫画『パンダ探偵社』(澤江ポンプ)とは

まず、あらすじ情報から紹介していきます!

『パンダ探偵社』あらすじ
現代の“変身物語”開幕――!! 身体が徐々に動植物に変化していきやがて人格が失われる不治の病“変身病”。パンダ化進行中の半田と学生時代の先輩・竹林は変身病に関わる案件専門の探偵業を営む。そんな彼らに舞い込む5つの依頼、その結末は…!? ヒトでなくなっていく変身病者たちの覚悟と選択、そして残された者に宿る勇気と希望の物語!!
引用:https://ebookjapan.yahoo.co.jp/books/518737/A002090629/

ド・ファンタジーな設定ですよね。
カフカの『変身』をモチーフに広げたような、異色な世界観です。

身体が徐々に動植物に変化してゆくという「変身病」。

この変身病についての案件を専門に引き受ける探偵社を営むのは、竹林という男と、自身も変身病に侵されている半田という青年。

半田は、ジャイアントパンダになっていくと診断されています。

パンダだから、半田で、
笹を食うから、竹林で。

ネーミングって結構大切で、グイッと世界観に引き込まれちゃいますよね。

 

作者・澤江ポンプさんとは

1980年生まれ。男性。

2009年に商業誌漫画でデビューされた漫画家さん。

他にも同人誌やpixivといったメディアを使って多くの作品を描いてきた先生です。

作品には『悟りパパ』『パンダ探偵社』『近所の最果て』など。

参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000111.000035072.html

 

『パンダ探偵社』をおすすめする3つの理由

『パンダ探偵社』の看板

それでは、僕が『パンダ探偵社』を推す理由を大きく3つに分けて紹介します!

 

その①:進行性の病と葛藤するヒューマンドラマ

『パンダ探偵社』のコマ画像(診断シーン)
参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000035072.html

「探偵社」というからには、何か事件が起こりそれを解き明かしてゆく「ミステリ」系の作品かと思われる方も多いかと思います。

…が、実は本作のジャンルは、探偵社の半田と竹林先輩が遭遇する変身病の人物たちに焦点を当てた群像劇であり、進行性の病に葛藤する人生を描いたヒューマンドラマなのです。

動植物になっちゃうのに、ヒューマンドラマ。
それは、動植物になっちゃうからこそ、人間である彼らが際立つドラマだからなのかも。

どんどんと身体の一部が動植物になっていってしまう登場人物たちは、それぞれにこの変身病という病を受け入れようともがきます。
大切にしているもの、人生の目標、自分のプライドなど、病であるがために捨てなくてはいけないものたちがたくさんあります。
残酷なことに、失いゆく中でしか人は大切なものに気付けなかったりするんだろうなと、考えさせられるストーリーです。
また、変身病患者の家族や周囲の人とのドラマも、厚みがあって心に沁みるものばかり。

世界観はファンタジーだけど、描かれているものは本当にリアルな人間の弱い部分だと思います。
だから、この物語はヒューマンドラマです。それも傑作の。

 

その②:自然体なセリフで紡がれる繊細な心の動き

『パンダ探偵社』のコマ画像(心の叫びシーン)
参照:https://alu.jp/series/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%80%E6%8E%A2%E5%81%B5%E7%A4%BE/crop/mwOjYIhkeodr2NZTj6zB

セリフが自然体で最高なんです。

ハイコンテキストな短い会話のラリーに、登場人物たちの心の叫びがぎゅっと凝縮されていて。
嘘で塗り固めたセリフの中に本心を垣間見たり、そういうセリフにうっとりしてしまいます。

当たり前かもしれませんが、動植物になっていくという病を彼らがどう受け入れていくかによって、彼のセリフも違ってくる訳です。
それぞれの人物たちにしっかりとキャラクターがあって、病に対する葛藤の仕方もそれぞれで。
その人しか言わない言葉、心の叫びがありありと描かれているので、本当に皆生きてるみたいに思えます。

生きたセリフって、こういうことなのか…と実感できる作品です。

もし自分が変身病になったら、どんな言葉を語るのかなぁ。

 

その③:オシャレで瑞々しい絵のタッチ

『パンダ探偵社』のコマ画像(鳥のシーン)
参照:https://twitter.com/_to_ti/status/1077879152248647681

絵のタッチも、本作の魅力の一つではないでしょうか。
女性誌の挿絵のような雰囲気があり、オシャレで素敵。
表紙の時点で、ストーリーの世界観が一目で分かるような味がありますよね。

半田を含め、病に侵されてゆく登場人物たちの人生を描く物語ということもあり、キャラクターたちの表情が繊細に描かれます。
本音では喋っていないその人の「表情の動き」や「余白」で機微が伝わってきたり、とにかく絵の力って大きいんだなと改めて感じます。

また、本作は「切り取る構図」も素晴らしくて。
心に焼きつくような印象的なカットがたくさんありますよ。

そして、大胆にページが割かれるのは、動物になってしまった登場人物たちの姿。
動物になってしまうと、言葉や人間としての意識もなくなります。
そんな彼らの姿が、圧倒的に美しく描かれていて、そこがまた切ない!

この物語に、この絵のタッチは、必然というくらいに、世界観にぴったりとハマった絵の瑞々しさが魅力です。

 

絶賛コメントの数々

『パンダ探偵社』の帯の写真
参照:http://to-ti.in/story/kokuchi1

本作では、リアル書店で売っている単行本の帯に、数多くの漫画家も太鼓判を押しています。

同業者からみても、溢れんばかりの才能を感じる一冊なのでしょうね。

『金剛寺さんは面倒臭い』とよ田みのる先生
ネームも絵もセンスありすぎて怖い

『バイオレンスアクション』室井大資先生
最新天才作家・澤江ポンプ、堪能しました

『メタモルフォーゼの縁側』鶴谷香央理
直視できないくらいかっこいい漫画です

 

コメントされているどの方々も『このマンガがすごい!』にノミネートされているような漫画家ばかり。

この漫画を読めば、そんな先生方すら圧倒される理由が分かりますよ。
本当に、すごい作品を読んでしまった…という感覚になります。

読後感が、清々しい!心地よい!

 

またSNSや書店のユーザーレビューにも好意的な声が相次いで寄せられています。

 

万人受けも玄人受けもする漫画、傑作なのです。やはり。

特に漫画好きな人は、必読かもしれません。

 

『パンダ探偵社』まとめ

『パンダ探偵社』の看板
参照:http://to-ti.in/product/panda

さて、異色の世界観の漫画『パンダ探偵社』。
勝手におすすめしてしまいましたが、いかがでしたでしょうか。

オシャレなのに、ハートフル。
こんなにも読後感が爽やかで、ちょっぴり切なくて、心が潤うような物語って久しぶりに読んだような気がします。
多くの人が絶賛するのも、当然だと思います。

そんな本作『パンダ探偵社』、ぜひ読んでみてください。

2020年4月現在、既刊1巻です。

  『パンダ探偵社』を見る

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