お前は笑うな。

巷の書店員が、日常の「憂さ」を本(漫画・小説)や映画などのエンタメで発散するブログ。

『ここは今から倫理です。』感想 - 倫理の授業で学べることとは…?

 

そのタイトルから鮮烈な印象を与える漫画『ここは今から倫理です。』

「倫理」という言葉から連想するように、高校の倫理の授業が舞台の漫画です。

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参照:http://www.ebookjapan.jp/ebj/431200/volume1/

 eBookJapan公式サイトで読む 

 うす暗い雰囲気の漂う世界観ではありますが、その根底には作者の描きたい「生」に対する強い想いを感じてなりません。

 

高校生の時、倫理を選択していなかった方に、

もしくは、倫理の授業をよく聞いていなかった方に、

ぜひ読んで頂きたい漫画です。

 

 

 

『ここは今から倫理です。』基本情報

 

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参照:http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/rinri.html

『ここは今から倫理です。』は、雨瀬シオリの漫画です。

201611月に集英社の『グランドジャンプPREMIUMに第1話が掲載されて以降、不定期で連載しています。単行本は既刊2巻。

 

 作品紹介

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参照:https://bookwalker.jp/ex/feature/imasaku/entry/manga/kokohaimakara0220.html

倫理教師の高柳と、倫理を受ける各生徒のドラマがオムニバス形式で描かれます。

それぞれのドラマはまず、倫理の授業の冒頭部をそれぞれの生徒が聴いているシーンから始まります。

 

「倫理は、学ばなくても将来困ることはほぼない学問です。

地理や歴史の様に生活する上で触れることは多くないし、数学の様な汎用性も、英語の様な実用性もありません。

この授業で得た知識が役に立つ仕事は、ほぼない。

この知識がよく役に立つ場面があるとすれば、死が近づいた時とか。

倫理は主に自分がひとりぼっちの時に使う。

信じられるものがなくなった時、死が目前に迫った時、人は宗教による救いを求める。宗教とは何か

人間関係が上手くいかない。

他人を羨んで妬んで上手く生きることができない。よりよい生き方を考える

悩みが絶えず苦しい。憂鬱。私は何のために生きている?

昔の哲学者たちは生涯をかけ悩み続けた。幸せとは何か

「男はこうあるべき」とか「女はこうしなきゃダメ」とか

そんな事誰が決めた?ジェンダーについて

「死にたい。」いのちとは何か”」

引用:雨瀬シオリ『ここは今から倫理です。(1)』

 

こんな導入、すごい漫画と出会ってしまったという事が、このシーンで実感できるはず。

 

 「倫理」とは人倫の道であり、道徳の規範となる原理。学ばずとも将来、困る事はない学問。しかし、この授業には人生の真実が詰まっている。クールな倫理教師・高柳が生徒たちの抱える問題と独自のスタンスで向かい合う――。新時代、教師物語!!

参照:http://www.ebookjapan.jp/ebj/431200/volume1/

 

あらすじ

高校教師の高柳は、倫理の授業を受け持つ教師です。

そのクールな出で立ちと目つきで近づきがたい印象を与えますが、顔立ちが整っていることから一部の生徒からは人気があります。

授業は落ち着いており、淡々とした口調で進めるのですが、生徒たちの身に想定外のことが起こると必死に助けるのです。

そして彼らが直面する心の問題に真摯に向き合う姿は、授業で見せる冷淡なイメージとは異なり人間味の溢れる理想の教師そのもの。

あぁ、こんな先生いそうでいない。

言うなれば、クールな男版ヤンクミ。

 

 

 『ここは今から倫理です。』感想

 

漫画『ここは今から倫理です。』の感想を3つにまとめて紹介します。

上手く伝えられない感覚、も併せて伝わればと。笑

 

感想①:静かでありながら、強いテーマ性を秘めている

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参照:https://comic.k-manga.jp/feature/sp1036

この物語の主人公・高柳が行う倫理の授業は淡々と進行していきます。

その授業同様、この漫画のドラマも比較的淡々としたテンポで進んでいきます。

ただ、どのドラマにも共通して「生きていくこと」について思考する、という一貫したテーマがあるのです。

 

舞台は高校3年生の選択授業、倫理。

自分の進むべき道に迷う多感な高校生たちが相手の授業です。

そんな彼らに、高柳は倫理を通して(授業外のドラマが多いですが)「生きていくこと」を考えさせます。

考えさせる?共に悩む、という感覚。

 

読者である僕らにも、その問いを投げかけるように、エピソード全体が一つの授業みたいに、一緒になって考えさせられる漫画です。

 

 

感想②:ケーススタディのような構造

 

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参照:http://mangaimg.com/?p=284

この漫画は、倫理の授業を選択した生徒一人一人のオムニバスドラマとして進んでいきます。

ある女子生徒の場合、別の生徒の場合、というように視点が変わっていきます。

 

ただ皆一人一人違う人間であり、未熟な高校3年生なので、直面する悩みも生徒それぞれ。

 

そのエピソードごとに高柳が投げかける問いも変わっていきます。

読んでいると、自分にもこんな悩みを持っていた時代があったなとか、思うことが色々。

 

まるでケーススタディのごとく、生徒たちが直面する様々な人生の問題に対して、生徒と高柳と共に読者も自分ごととして悩み思考する。

今後似たような問題に直面した時、この漫画のもう一度読みたいなと思います。

 

 

感想③:先生だって人間だし、「答え」なんてどこにもない

 

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参照:http://mangaimg.com/?attachment_id=27

この漫画の良いところは、先生である高柳を絶対者として描いていないところ。

生徒に対して説教を垂れないところ。

相田みつをよろしく「先生だって、人間だもの。」よくよく考えれば当たり前のことだけど、フィクションでは往々にして何でも答えを知っている存在として描かれがちじゃないですか。

高柳にも分からないことはあるし、間違える時もある。

だからこそ、一緒になって考える、というスタンスなんです。

 

そういうクールな倫理教師の人間的な部分が垣間見えるシーンも、この漫画の最大の魅力です。

先生にも分からないなんて、人生には本当に正しい答えがあるのか

答えがないのならば、どう悩みどう生きていけばいい

答えなき人生の「果てしなさ」を、それでも前を向いて生きていく「希望」を、ひしと感じる作品です。

 

 

気になる読者の感想(評判)は

 

漫画『ここは今から倫理です。』は、連載当初から話題になっています。

読者の反応はどうなんでしょうか。

一部紹介したいと思います!

 

 

やはり、内容の部分に関して思考する言及が多いようです。

皆、授業的にこの漫画を読んでいる感覚。

共有できてそうで嬉しくなります。

 

『ここは今から倫理です。』感想まとめ

 

個人的な感想と、世間の読者の反応をご紹介しました。

きっとこれから読む皆さんも多岐にわたる感情を抱くことでしょうし、共感する悩みも人それぞれかなと思います。

それでも、この作品が人生を生きる上で何かしらの助けになることは間違いないと感じております。

しんどくなったらもう一度読もうかな。拠り所になる作品です。

 

既刊2巻(20187月現在)オムニバスなのですぐ読める!

漫画『ここは今から倫理です。』は、20187月現在で既刊2巻が発売中。

前述の通りオムニバス形式の構成なので、11つの短編エピソードはすぐに読めてしまいます。

まずは一度、この授業を受けてみてほしいです。

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