【オススメ漫画】又吉推薦『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいのマンガで読む。』レビュー

日本テレビ「世界一受けたい授業」に登場したピース・又吉といえば、芸人でありながら芥川賞作家の肩書きを持つことで有名です。

そんな又吉さんがオススメした本(漫画)が話題沸騰中。

僕も読んだことがあり、まずタイトルや装丁に惹かれてしまい、一気に最後まで読んだことを思い出しました。

コンセプトも内容も素晴らしいので、普通にレビューです。。。

 

『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいのマンガで読む。』ドリヤス工場(リイド社)

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それでは早速『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいのマンガで読む。』を紹介していきます!

 

漫画『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいのマンガで読む。』とは

まず、漫画の基本情報を紹介していきます!

 

あらすじ

一言で言うと、「タイトルそのまんま」です。笑

今まで本の名前は知っていたけど、そういえば読んだことないから内容もよくわかってない…もし聞かれらた答えられない…という名作文学って多いと思うんですけど、そういう名作文学の内容をギュッと凝縮して、しかも漫画にして10ページほどで読ませる。というチャレンジングな漫画です。

 

収録作品

 

じゃあ実際にどんな文学作品が10ページくらいの漫画になっているのか、入っている作品はこんな感じです。

 

太宰治「人間失格」 

中島敦「山月記」 

梶井基次郎「檸檬」 

森鴎外「舞姫」 

坂口安吾「桜の森の満開の下」 

フランツ・カフカ「変身」 

宮沢賢治「注文の多い料理店」 

永井荷風「墨東綺譚」 

泉鏡花「高野聖」 

夏目漱石「三四郎」 

アンデルセン「雪の女王」 

芥川龍之介「羅生門」 

田山花袋「蒲団」 

幸田露伴「五重塔」 

新美南吉「ごん狐」 

樋口一葉「たけくらべ」 

魯迅「阿Q正伝」 

伊藤左千夫「野菊の墓」 

トルストイ「イワンのばか」 

エドガー・アラン・ポー「モルグ街の殺人」 

菊池寛「恩讐の彼方に」 

二葉亭四迷「浮雲」 

グリム兄弟「ラプンツェル」 

夢野久作「ドグラ・マグラ」 

堀辰雄「風立ちぬ」(単行本描き下ろし)

 

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これは凄い。

 

作者・ドリヤス工場って何者?

 

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参照:https://middle-edge.jp/articles/ef01M

 

ドリヤス工場は、水木しげる先生そっくりの画風(タッチ)で漫画を描く、いわゆるパロディマンガ作家…らしい。

厳密には水木しげる先生とは何も関係ないようですが、まあ一目瞭然ですよね。

『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいのマンガで読む。』を始め、いろんなアンソロジーを水木しげる先生タッチで描いており、それはパロディというより翻訳に近いかもしれません。

そのほか、代表作に『あやかし古書庫と少女の魅宝』などがあります。

 

 

『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいのマンガで読む。』レビュー

 

やっぱり読んでみると、ただの企画勝ちというわけではなさそうです。

本当に内容が充実していて超わかりやすい。

簡単にですが、3つのポイントに絞ってレビューしてみます!

 

レビュー①:10ページでも、よく分かって面白い!

 

まず心配なのは、本当に10ページに凝縮しちゃって、理解できる内容になっているのか、という点だと思います。

 …

大丈夫です。

めちゃめちゃ分かりやすく10ページになってます。

 

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参照:https://cakes.mu/series/3522

 

これ、説明をめちゃくちゃ盛り込んで絞っているのかと思いきや、ナレーションやセリフがないコマも多く、しっかり「漫画」で魅せようとしています。

特にセリフがないコマは行間の間が感じられ、直接的に語ろうとしない文学作品の繊細な空気感すら感じてしまいます。

 

さらに、各作品の終わりに作者のプロフィールが掲載されており、この物語を書いた作者の半生を知ることが出来ます。

 

そうすることでやっと、文学作品の名前・内容と作者のことをセットで覚えられますよね。作者のプロフィールをみると、その半生で経験したことが文学作品の設定や登場人物に影響していたりして、より楽しめるかと。

 

 

レビュー②:又吉の言うとおり、文学作品の主人公は9割が「ろくでなし」!

 

「世界一受けたい授業」の講義内で又吉さんが言っていたこと、それが「文学作品の主人公は9割が「ろくでなし」説」。

実際に読んでみると、やっぱり本当に「ろくでなし」ばかりですね笑

 

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 参照:https://www.atpress.ne.jp/news/73565

 

森鴎外「舞姫」では、ベルリンに出張で来た男が、現地の踊り子の女性を妊娠させて、結局出世のために日本に帰っちゃう。

 

芥川龍之介「羅生門」では、下人が、生きるために死人の髪を剥いでいた老婆の服を剥ぎ取り去っていく。

 

田山花袋「蒲団」では、文学者の男が、自分の女弟子に恋をし、彼女に恋人ができると嫉妬でその仲を裂こうとする。

 

凄い「ろくでなし」たちですよね。

でも、又吉さんの言うとおり、「人間の弱さ」「しょうもなさ」を描いていることこそ文学の魅力なんですよね。

人間の泥臭さを肯定する、文学の1つのテーマなんじゃないでしょうか。

 

 

レビュー③:小説のエッセンスも残されており、原作が読みたくなる!

 

小説だったものが漫画になっているので、漫画のナレーション部分は、その小説の中で用いられている語り口調になっています。

また登場人物たちのセリフも同様に、各作品ごとにその作品の原作を重視した話し方をします。

なので、たとえ10ページほどの漫画になっていたとしても、その小説の世界観を十分に感じられる点が、本当にオススメなところ。

 

 

レビューまとめ

 

教養として役に立ちそうという理由から手に取ってみる方が多いかと思いますが、3つのレビューでオススメしているように、実際に「めちゃくちゃ分かりやすくて面白い」という一言に尽きます。

興味を持った方は、今すぐ読んでみてください。

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さらにこちらは、なんとシリーズもあります。

これ全部オススメです。あわせて読んでみてくだされ!

『定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』

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『必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』

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 読むなら個人的には電子書籍がオススメ!

 即買いできて、片手で読めて、かさばらない。

やっぱり電子書籍はいいっすわ笑

 

個人的にオススメなのは、KindleとeBookJapanの2つ。

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