お前は笑うな。

巷の書店員が、日常の「憂さ」を本(漫画・小説)や映画などのエンタメで発散するブログ。

朝井リョウのオススメ小説TOP5!(独断と偏見と自己満足)

「朝井リョウ」という小説家をご存知でしょうか。

 

僕はだいたい本屋に立ち寄る際に、文庫の棚を索引順に上から舐めて見る傾向があり、そうなると割と早々にその名前を見つけてしまうため、ついそこで止まってしまうのです。そして気になった作品をそのままレジへ。

 

こうなってくると、「朝井リョウ」がある以上、「い」行の作家まで到達できないわけです。

 

 

 

そもそも、朝井リョウとは「何者」…?

 

朝井リョウ(1989年5月31日)小説家。本名は佐々井遼。

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参照:朝井リョウ | 著者プロフィール | 新潮社

 

 

早稲田大学文化構想学部卒業。

2009年、大学在学時代に『桐島、部活やめるってよ』第22回小説すばる新人賞を受賞しデビューします。映画化もされた有名な作品です。大学生でいきなりこんなヒット作を書き上げてしまうのだから、恐るべし。

そして2013年、『何者』第148回直木三十五賞受賞します。

平成生まれで直木賞を受賞するのは史上初の快挙であり、男性では最年少の受賞者となっています。

(しかも、この『何者』は、朝井リョウが会社員となり新卒1年目の時代に、通勤時間と帰宅後に執筆したという努力作なのです)

さらには2016年、英語圏最大の文芸誌「Granta」日本語版でGranta Best of Young Japanese Novelistsに選出されるなど、その活躍は世界にまで名を轟かすほど。

 

そんな平成を代表する小説家、朝井リョウの作品を、独断と偏見と自己満足を承知のもとオススメTOP5のランキングにしてみました。

 

朝井リョウのオススメ小説TOP5

 

堂々の第1位に選ぶのは…

 

第1位『もういちど生まれる』(2011年 幻冬舎)

第147回直木三十五賞候補!

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参照:https://www.amazon.co.jp/もういちど生まれる-幻冬舎文庫-朝井-リョウ/dp/434442171X/ref=pd_bxgy_14_img_2?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=1ZRRQF0ESKQ47DWN0AFD

 

内容紹介

バイトを次々と替える翔多。美人の姉が大嫌いな双子の妹・梢。才能に限界を感じながらもダンスを続ける遥。若者だけが感受できる世界の輝きに満ちた、背中を押される爽快な青春小説。

出典:幻冬舎

 

胸がきゅっと締め付けられる気持ちになります。別に、恋の物語を描いているわけではなく、大学生たちの等身大の日常を描いているに過ぎないはずなのに、その心情描写のリアルさから、「それ以上言わないでくれっ」と苦しくなるのです。かつて自分もそうだった…と、どこかで共感できる、瑞々しさやほろ苦さ、脆さ、卑しさ。繊細なシーンを切り取る朝井リョウの魅力がたっぷり詰まった、5つの物語です。(短編集なので、読みやすいですよ!)

 

 

第2位『何者』(2012年 新潮社)

第148回直木三十五賞受賞!話題の映画化作品!

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参照:https://www.amazon.co.jp/何者-新潮文庫-朝井-リョウ/dp/4101269319/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1516976314&sr=1-1&keywords=何者

 

内容紹介

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。

出典:新潮社

 

「就職活動」に取り組む大学生たちの葛藤を描いた問題作です。一言でいうなれば、「エグい」。自分を評価され続ける環境に身を置くことで、登場人物たちの抱える不安や迷いが浮き彫りになっていきます。そして、それらの葛藤を他者比較することで解消しようとする人間の嫌な側面を、でも自然な感情を、「エグい」ほどリアルに描いている衝撃の一冊です。

これをきっかけに、朝井リョウにハマりました。

 

 

第3位『星やどりの声』(2011年 角川書店)

涙必至!感動の家族小説!

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参照:https://www.amazon.co.jp/星やどりの声-朝井-リョウ/dp/4041100356

 

内容紹介

一家の大黒柱の父が、四年前に病気で他界した早坂家。それ以来、純喫茶「星やどり」は母が切り盛りしている。父が残してくれた、「星やどり」自慢のビーフシチュー、夜空から星が降り注ぐ星型の天窓。そしてブランコ形の席には、常連客の“ブラウンおじいちゃん”が、今日も静かに座っている。  早坂家は三男・三女、母ひとり。長女・琴美は、働きながら、「星やどり」で母の手伝いをしている。長男・光彦は、大学四年の夏、実らない就職活動の真っ最中。二女・小春は、化粧で背伸びし、どこか空虚な日々を送り、三女・るりは、何かから逃れるように自らを律し、真面目な高校生活を過ごしている。二男・凌馬は、輝かしい少年の日々を、明るく消費。そして、三男・真歩は、カメラをぶら下げ、街を歩く……。  様々な葛藤と悩みを抱えた早坂家。一見穏やかな日々が流れているようだったが!?

出典:KADOKAWA

 

電車の中で読んで、泣いてしまって困った困った。大切な存在を失った家族が、それでも必死に生きてゆく、そのひたむきさに涙が出ます。家族それぞれが、心に空いた穴を埋めてくれる何かを、もがき苦しみながら探す過程で、また一つに繋がっていく。そして、最後に亡き父の想いを知るシーンがあるのですが、いや朝井さん、あざとすぎます。案の定、泣いています、僕。

 

 

第4位『桐島、部活やめるってよ』(2010年 集英社)

第22回小説すばる新人賞、衝撃のデビュー作!

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参照:https://www.amazon.co.jp/桐島、部活やめるってよ-集英社文庫-朝井-リョウ/dp/4087468178/ref=pd_lpo_sbs_14_t_2?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=ZSHM4YW9EE63ANWNY8S5

 

内容紹介

田舎の県立高校。バレー部の頼れるキャプテン・桐島が、理由も告げずに突然部活をやめた。そこから、周囲の高校生たちの学校生活に小さな波紋が広がっていく。バレー部の補欠・風助、ブラスバンド部・亜矢、映画部・涼也、ソフト部・実果、野球部ユーレイ部員・宏樹。部活も校内での立場も全く違う5人それぞれに起こった変化とは…?瑞々しい筆致で描かれる、17歳のリアルな青春群像。

出典:「BOOK」データベース

 

神木隆之介主演で映画化され話題となった本作は、当時大学生だった朝井リョウのデビュー作です。この小説の面白いところは、作品名にある「桐島」が作中に登場人物として出てこないところ。こんな斬新な構成見たことなかった…。「桐島」という存在がバレー部を辞めたことによって、その周りの人たちの関係性に生じる微妙な(けれど本人たちにとっては圧倒的な)変化を描いていて、どこまでも繊細で鋭い朝井リョウの感性が凝縮された処女作と言えるのではないでしょうか。(こちらも繋がりのある短編集形式です)

 

 

第5位『少女は卒業しない』(2012年 集英社)

7人の少女たちの「終わり」、そして「始まり」。

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参照:https://www.amazon.co.jp/少女は卒業しない-集英社文庫-朝井-リョウ/dp/4087452808/ref=pd_lpo_sbs_14_t_1?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=ZSHM4YW9EE63ANWNY8S5

 

内容紹介

今日、わたしはさよならする。図書室の先生と。退学してしまった幼馴染と。生徒会の先輩と。部内公認で付き合ってるアイツと。放課後の音楽室と。ただひとり心許せる友達と。そして、ずっと抱えてきたこの想いと―。廃校が決まった地方の高校、最後の卒業式。少女たちが迎える、7つの別れと旅立ちの物語。恋愛、友情、将来の夢、後悔、成長、希望―。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。

出典:「BOOK」データベース

 

これまた切ないっ…。廃校になる高校の卒業式の日を舞台に、それぞれの少女たちのドラマが繰り広げられます。おそらく自分の高校時代を重ねてしまう人も大勢いるのではないでしょうか。誰もが経験してきた、でも言葉にできるほどハッキリとしていなかった、あのどうしようもない感情を、この小説の登場人物たちはありのままの言葉で訴えてくるのです。高校時代にギュンと引き戻されてしまう物語です。(そしてこちらも短編集で読みやすい!)

 

 

まとめ

 

朝井リョウさんの小説で描かれるのは、壮大な「あるある」なんじゃないかと思っています。誰だって感じずにはいられなかった卑しさやもどかしさ、未完成の恥ずかしさを、鮮やかな言葉で紡ぎだしてしまう、なんだかマジシャンのような小説家です。どれか一冊、読んでみてください。ハマること間違いなしですよ!

 

 

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