お前は笑うな。

巷の書店員が、日常の「憂さ」を本(漫画・小説)や映画などのエンタメで発散するブログ。

西加奈子のオススメ作品 圧倒的な物語5選!

 

「 この人の小説を読みたい」という欲求は、「ご飯が食べたい」という欲求と似ていて、だから、空腹を満たすようにかじりついて読んでしまうのです。

 

それが、小説家 西加奈子が描く物語の魅力です。

 

 

 

西加奈子のプロフィール

 

ともあれ、まず最初に、西加奈子さんのプロフィールをご紹介します 。

 

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参照:西加奈子『舞台』の魅力──大好きなニューヨークの細部が宿る、人気長編|今日のおすすめ|講談社BOOK倶楽部

 

西加奈子 1977年5月7日生まれ。小説家。

イランのテヘランで生まれ、エジプトのカイロ、そして大阪府和泉市光明台で育つという異色の来歴。

 

大学は関西大学法学部を卒業しています。

『ぴあ』のライターを経て、2004年に出版社へ持ち込んだ原稿『あおい』でデビューします。そして、 2005年に『さくら』が20万部を超えるベストセラーとなったことで有名になりました。

 

西加奈子のオススメ作品5選

 

本当は3選まで絞りたかったのですが、考えに考えあぐねた結果、

どうでもいいことになぜ苦渋の選択を迫られなければいけないのか

と我に帰り、あっさり5選に拡大しました。

それでは早速オススメ作品をご紹介します。

 

『さくら』(小学館) 2005年

言わずと知れた、26万部突破のロングセラー!

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参照:https://www.amazon.co.jp/さくら-小学館文庫-西-加奈子/dp/4094082271

 

内容紹介

両親、三兄弟の家族に、見つけてきたときに尻尾に桜の花びらをつけていたことから「サクラ」となづけられた犬が一匹。どこにでもいそうな家族に、 大きな出来事が起こる。そして一家の愛犬・サクラが倒れた--。

 

「サクラ」という犬を中心に、5人家族の長谷川家が生きた幸福の日々、それが壊れてゆく出来事、そしてそれを乗り越えて再生する軌跡を描いた作品です。「サクラ」は、物語の主役ってわけじゃないんだけど、長谷川家に起こる出来事の繊細な部分を敏感に感じ取り、いつもそばで寄り添ってきた心の支え。

そんな「サクラ」が倒れた時、病院までの道中で家族の想いが繋がっていく瞬間に、涙そして涙です。

 

 

 『舞台』(講談社) 2014年

『人間失格』を愛する青年の、究極的ジブン探し

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参照:https://www.amazon.co.jp/舞台-西-加奈子/dp/4062187086

 

内容紹介

「生きているだけで恥ずかしい――。」自意識過剰な青年の、馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ! 29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文になってしまう。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に……。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とは――? 思い切り笑い、最後にはきっと泣いてしまう。圧倒的な面白さで読ませる、西加奈子の新境地長編小説!

 

いやあ、これは西加奈子の作品の中でも、個人的に一番ツボでした。

主人公、葉太の自意識は過剰なんてものじゃなくて、今この瞬間、自分が考えたことそれを傲慢だと恥じたり、無意識にとった行動を軽率だと戒めたり、「誰かの目に映る自分を意識する自分」に、常に囚われている青年なのです。

物語史上かつてないほどに面倒臭く、苦しんでいる彼に、でも共感してしまう部分も沢山あり、どうにかして彼を救ってあげたい気持ちになる…と考えている僕の高慢さを恥じるべきで苦しい。みたいなね。

 

 

『漁港の肉子ちゃん』(幻冬舎) 2011年

ピース又吉直樹オススメの一冊!

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参照:https://www.amazon.co.jp/漁港の肉子ちゃん-幻冬舎文庫-西-加奈子/dp/4344421841/ref=pd_sim_14_17?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=A137QTZNVG7GW2DS8AND

 

内容紹介

男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、流れ着いた北の町。肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働いている。太っていて不細工で、明るい―キクりんは、そんなお母さんが最近少し恥ずかしい。ちゃんとした大人なんて一人もいない。それでもみんな生きている。港町に生きる肉子ちゃん母娘と人々の息づかいを活き活きと描き、そっと勇気をくれる傑作。

 

きくりんのお母さん「肉子ちゃん」は、きくりんに対して愛情をどストレートにぶつけ、笑いたい時に笑うし、泣きたい時にわんわん泣くのですが、その直球すぎる愛情を煩わしく思ってしまうきくりんの気持ちも分かるなぁと思ったり。煩わしく思えることが、それだけで大きすぎるほどの愛であること、きっときくりんも気付いているんでしょうが、それがまた素直に表現できないのもお年頃。このデコボコな母娘の不器用な家族愛に、(そしてラストの展開に)また涙してしまったよ! 

 

 

『サラバ!』(小学館) 2014年

第152回直木賞受賞作

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参照:https://www.amazon.co.jp/サラバ-上-西-加奈子/dp/409386392X/ref=pd_sim_14_19?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=DMY45GCT3AA4KNHV6KYE

 

内容紹介

僕はこの世界に左足から登場した――。 圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。 そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。

 

「僕はこの世界に左足から登場した」。逆子として生まれてきた自分の人生の始まりを、こんなにドキドキする表現で描ける西加奈子の才能に冒頭からくらってしまいます。作中の主人公、歩はイランで生まれるのですが、その異国の地での生活の描写は、まさに西加奈子本人がその目で見てその肌で感じてきた世界なのかなと思わせるほどにリアルです。僕はこの作品の中で、とても大切にすべき言葉と出会いました。「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ」。西加奈子の人生が詰まった一冊だと、思うのです。

 

 

 

『ふくわらい』(朝日新聞出版) 2012年

第1回河合隼雄物語賞受賞作!「キノベス! 2013」1位!

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参照:

https://www.amazon.co.jp/ふくわらい-西-加奈子/dp/4022509988/ref=pd_sim_14_48?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=DMY45GCT3AA4KNHV6KYE

 

内容紹介

マルキ・ド・サドをもじって名づけられた、 書籍編集者の鳴木戸定。 彼女は幼い頃、紀行作家の父に連れられていった旅先で、 誰もが目を覆うような特異な体験をした。 その時から彼女は、 世間と自分を隔てる壁を強く意識するようになる。 愛情も友情も知らず不器用に生きる彼女は、 愛を語ってくる盲目の男性や、 必死に自分を表現するロートル・レスラーとの触れ合いの中で、 自分を包み込む愛すべき世界に気づいていく。

 

 何とも不思議な世界観の作品です。「ふくわらい」に惹かれる主人公の定が、無意識的に人の顔のパーツの配置を頭の中で入れ替えるシーンから、その猟奇的な行動の背景にある定の人生(過去)をもっと深く知りたいと思ってしまいます。定は、定とは違うベクトルでぶっ飛んでいる登場人物たちとの出会いを通して、自己を解放してゆく本能的な欲求に気付くわけですが、その感情の移ろい過程がえげつなく鮮明に描かれて居るので、ずーっと異空間にいるような感覚で読んでしまう作品でした。

 

まとめ

 

ぜひ、一度読んでみてください。

お腹が満たされてゆく幸福感を感じることができると思います。

 読みたい本・漫画は決まったけど、どの書店で買えばいいか分からない...!
という方は、
 

www.omaeha-warauna.com