『人生の勝算』(前田裕二) 感想 – 進むべき指針・コンパスを持つということ

あのホリエモンこと堀江貴文が、こんなことを言っていたらしいです。

 

秋元さんが〝堀江以来の天才がいる〟というから会ってみたら、本当だった。

 

書店に並ぶこの本の帯に、こう書いてあって思わず手に取らずに入られませんでした。

あのホリエモンをして天才と言わしめた前田裕二って、一体どんな人なんだろう

 

読み始めること数ページで、完全い持っていかれました。

天才の天才たる所以を随所に感じる一冊です。

『人生の勝算』(前田裕二)

『人生の勝算』サムネイル

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『人生の勝算』とは

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『人生の勝算』は、SHOWROOM株式会社代表取締役社長を務める前田裕二さんの著書です。

20176月に幻冬舎のNewsPicks Bookから発行されたビジネス書として有名で、編集者はあの幻冬舎のヒットメーカー・箕輪厚介さん。

Amazonの売上ランキングで上位を獲得し、在庫切れにもなった話題作です。

 

『人生の勝算』その内容は…?

今、最も注目される若き起業家が生きていくための路上ライブで身につけた人生とビジネスの本質をすべて明かす

SNS時代を生き抜く為に必要な〝コミュニティ〟とは何か。

SNSの次の潮流である、ライブ配信サービスの最前線はどこか。

アーティスト、アイドル、モデルなどの配信が無料で視聴・応援できる。

そして、誰でも配信者になれる。画期的な仮想ライブ空間の「SHOWROOM」を創り出した前田裕二の全思考。

引用:http://www.gentosha.co.jp/book/b10952.html

 

『人生の勝算』著者・前田裕二さんってどんな人…?

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参照:http://venturenavi.dreamincubator.co.jp/articles/interview/104/

SHOWROOM株式会社代表取締役社長 1987年東京生まれ。

2010年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、外資系投資銀行に入社。

11年からニューヨークに移り、北米の機関投資家を対象とするエクイティセールス業務に従事。

株式市場において数千億~兆円規模の資金を運用するファンドに対してアドバイザリーを行う。

その後、01の価値創出を志向して起業を検討。

事業立ち上げについて、就職活動時に縁があった株式会社DeNAのファウンダー南場に相談したことをきっかけに、135月、DeNAに入社。

同年11月に仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。

158月に当該事業をスピンオフ、SHOWROOM株式会社を設立。

同月末にソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、合弁会社化。

現在は、SHOWROOM株式会社代表取締役社長として、SHOWROOM事業を率いる。 

引用:https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%81%AE%E5%8B%9D%E7%AE%97-NewsPicks-Book-%E5%89%8D%E7%94%B0-%E8%A3%95%E4%BA%8C/dp/4344031369

  

この本を読んだ後、圧倒的に身体に力が漲ってくるような感覚になりました。

どんなことも自分自身の努力次第で成し遂げられる!と。

 

著者・前田さんの目指す世界「先天的な運命によってではなく、自分自身の努力量で自分の夢が叶えられる世の中」を考え、そういう世界観が実現すれば良いなと共感したり、その中で自分の努力量が誰よりも負けないくらいじゃなきゃいけないなと思ったり。

というわけで、そうですね。アツくなってます。

 

特に僕が熱くなったポイントを感想ベースで書いてみます。

 

 

『人生の勝算』感想まとめ・胸に刺さったポイント

 

読みやすく、どのページにも余すことなく良いことが書いてあるので、その中からピックアップするのも至難の技ではありますが…

 

モノ消費→「コト消費 」「ストーリー消費」

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前田さんが本書の中で語るエピソードのなかで、個人的に最も感銘を受けたのが「小学生時代の路上ライブ経験」の箇所です。

 

彼は小学生時代にギターを片手に路上ライブをし、日銭を稼ごうとしました。

しかし、最初はなかなかお客さんに立ち止まってもらえません。

そこで、オリジナルソングを歌うのではなく、誰もが知っている名曲を歌うように切り替えたり、さらには「小学生なのになんでそんな古い歌を知っているの!?」というギャップを演出したり、歌う場所を変えたり、いかにしてお客さんに聞いてもらうかを徹底して考えたそうです。

 

読んでいて、小学生とは思えない一つ一つの事象に対する要因分析力に圧倒されました。

まさに「人生の勝算」を心得ている(見据えている)思考の持ち主だなぁと感嘆の一言です。

 

と同時に、以下の箇所に、とても共感しました。

 

「モノ」ではなく「ヒト」が消費理由になる場合、そこには「絆」という対価が生じているので、ちょっとやそっとではその価値が消滅しにくい 

引用:『人生の勝算』前田裕二

 

これは、小学生の前田さんが路上ライブでお客さんのリクエストを聞き、それを1週間みっちり練習したのちに演奏し、そのお客さんから1万円を貰ったエピソードから起因した分析です。

お客さんは、プロ歌手でもなんでもない自分に、歌やギターのクオリティを求めるわけではない(あるに越したことはないけど)。

それよりも、「自分のために練習してくれた」というストーリー、ひいては絆にお金を払う、と。

 

確かに、人との繋がりやその背景にある物語を感じた時、お金を払おうとするかもしれないですね、自分でも。

これって僕らが応用するとしたら、自分が提供するものにいかにストーリーを持たせるかってことになりますよね。

 

例えば、ブログを運営していくにあたっても、どういう経緯で立ち上げて、どんな想いでやっているか。

その背景には自分のこんな生い立ちが関係している。

なんていう風に、物語を構成できたら読み手も感情移入しながら訪問してくれそうだなーと思います。

 

この「コト消費」・「ストーリー消費」の法則は、商店街のスナックにも当てはまるそう。

スナックでは、常連客がいて、ママがお酒とつまみを提供します。

ここで重要なのは、たいていのスナックは、往々にして普通のクオリティの接客だし、お酒やおつまみも家で作れそうなレベルのものであるということです。

ということは、お客さんはスナックにハイクオリティの接客や食事を期待して訪れていないということになります。

では、何を期待しているのか。

それは、ママや常連客同士との絆ですよね。

 

繋がりを求めて、それにお金を払う。

だからスナックは潰れにくい、と前田さんは言います。

 

このことからも、「コト消費」・「ストーリ消費」は、昔はもちろんのこと、これからも変わらずに求め続けられるであろう価値なんだなと思いました。

そのことを知っているだけで「人生の勝算」もてそうです。

 

  

人を好きになる努力をする

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僕が本著に出会い、一番心に刺さっている箇所です。

 

「人を好きになる努力をする」

 

前田さんが勤めていたような外資系の投資銀行のように「高スキル」が前提となる世界では、最後に他者と差別化できるポイントは感情面(愛嬌・面白い奴かどうか)となります。

同じスキルを持ったAさんとBさんがいれば、皆に好かれてるいるAさんに仕事が集まり、(極端ですが)嫌われているBさんは頼りにされません。

当たり前だけど、忘れがちな事実ですよね。。。

 

じゃあ人に好かれる努力をしよう!

僕はこういうふうに思っていました。

 

けど、前田さんの教えは逆でした。

 

「人を好きになる努力をすべき」

 

なぜ人を好きになる努力をする必要があるのか

考えてみれば納得でした。

もし自分が誰かに好かれたとしたら、そのとき嫌な気持ちしますか?

むしろ、とっても嬉しいですよね。

 

人は好かれたら、その人に肯定的な印象を抱きます。

だから、人に好かれたい!と思ったら、人を好きになればいいんです。

(目から鱗の考え方っす。)

 

前田さんは、こう解説しています。

 

人に好かれること=コントロール不可

人を好きになること=コントロール可

 

たしかに。

コントロールできることには努力を傾けられます。

御多分に漏れず、どうしても好かれたいという考えが先行してしまいがちな僕にとって、この教えは人生の教訓になりそうです。

 

誰かのいいところを見つけ、積極的に好きになることが出来れば、自分を好きになってくれる人も増えて、多くの繋がりが生まれます。

きっとその繋がりの強さが、何かを成し遂げたいと思った時に、その事柄の勝算を左右するだろうし、それはひいては自分の人生の勝算を左右するんだろうなぁ、と感じました。

 

 

当たり前のことを圧倒的なエネルギーでやり続ける

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僕たちがこの手のスーパー経営者の本を読むときに必ず思うのは「やっぱり天才は世界が違うなー」です。

が、前田さんの人生では、そんなボヤッとした「天才」という言葉で勝算を語りません。

彼が勝つ決定的な要因は、「努力量」でした。

物凄い努力の積み重ねで「人生の勝算」を語っていることが、この本を読んで分かりました。

 

投資銀行時代、前田さんは誰よりも早く会社に出社し(早朝)、誰よりも遅くまで会社に残っていたそう。

経済新聞を隅から隅まで読んで情報収集をし、お客さんとのコミュニケーションに応用する。

お客さんとの飲み会では、突き抜けたバカを演じて、自分を印象付ける。

どれだけ夜遅くなっても、毎朝5時には会社に向かう。

 

前田さん曰く「当たり前のことを圧倒的なエネルギーでやり続ける」と、人の何倍もの速度で成長できるとのこと。

理由は単純で、なかなか皆それが出来ないから。

 

たしかに、自分も分かっちゃいるけど続けられないことってたくさんあるよなーと自省すると同時に、このエネルギー源はどこから来るんだと畏怖の念を抱きました。

前田さんは同時に、「モチベーションはどんな仕事術にも勝る」とも断言しています。

その源泉はなんでもいいんですよねきっと。

圧倒的に努力し続けられるモチベーションが自分の中に担保できれていれば、そこに勝算はあるだろう、と。

 

そう考えてみると、前田さんは天才は天才でも、いわゆる「努力の天才」だということがよく分かりました。

この「努力の天才」って、きっと誰でもなれるはず。天才でないと言い訳することは出来ないなぁとつくづく思いました。。。

 

 

人生で進むべき道を定める指針・コンパスを持て

 

人生は無限の選択肢に溢れています。

どこでどう進もうと自由であり、自由が故に迷うことも多々あります。

かくいう僕も人生に迷えるブロガーの一人。

 

この本の読者にも、そういう人って多いんじゃないでしょうか。

なにしろタイトルが『人生の勝算』ですから。

ん、なんか勝てる法則でもあんのか!?と手にとる人も多いかと思います。

 

そんな我々に、前田さんが伝える言葉は

 

人生のコンパスを持て

 

ということでした。

 

自分が進むべき方向性を見定めること。

そして、いざ方向を決めたのならば、その方向にひた突き進むこと。

 

この、人生の価値観、向かうべきベクトルを明確に持つこと、が「人生の勝算」を得ることに直結する。

そのためには、自分自身ととことんまで向き合い、心と深く対話することが必要だと、前田さんは言います。

 

自分が今までの人生経験を通して感じた課題感や「こんな世界にしたい!」「こんなことを成し遂げたい!」という志を大事にすればいいのかな、と感じました。

それが実際に「勝てる」かどうか、というよりも、それを持っていること自体が「人生の勝算」を得ている、ということらしいです。

 

なんだか読み終わった今、希望とモチベーションに溢れる言葉をもらったような気がしています。

 

 

『人生の勝算』を、こんな人にぜひ読んでほしい

 

この本を読んで欲しい人として、

 

・何を成し遂げたいか、まだ明確な指針を持てていない人

・モチベーションの見出し方が分からなくなってしまった人

・ 事業を立ち上げたいと思っている人

 

こんな人が当てはまるなと思います。

 

自分の中に熱い何かはある…!

けどそれが何かがよく分からない、どう熱量を傾ければいいのか迷っている。

そんな人にぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

テクニカルな思考方法や知識を学ぶ、と言うより精神論的な部分が多い本なので、自分を最大限にモチベートしてくれると思います!

 

自分自身もこの本を読んで、自分の人生において成し遂げたいことをしっかりと考えるきっかけになりましたし、前田さんの努力量と彼の見据える世界に触発され、モチベーションが爆上がりしています。

 

この1冊が、皆の人生に勝算を持たらすはずです。

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